厚生労働省の研究費を流用していたとして、神奈川県警捜査2課は7日、横浜検疫所(横浜市中区)の
前所長吉田哲彦(59)(厚労省官房付)、新潟検疫所職員小長谷正美(43)の両容疑者を業務上横領
容疑で横浜地検に書類送検した。
調べによると、2人は横浜検疫所に勤務していた2004年〜05年、厚労省が管轄する国立国際医療
センター(東京都新宿区)から交付された国際医療協力研究委託費330万円のうち約265万円を横領
した疑い。
吉田容疑者は、経理担当だった部下の小長谷容疑者に架空の旅費や物品購入の領収書を作成させ、
研究費として全額使い切ったように装っていた。横領した金は趣味のドライブや飲食費などに充てていた
という。
吉田容疑者は、海外渡航者の健康管理についての研究を同センターから委託されたメンバーの1人。
自分が担当する課題の費用として330万円を受け取っていた。
研究費の流用は06年、内部調査で発覚し、厚労省は5月25日に県警に刑事告訴していた。
(2007年6月7日11時48分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070607i404.htm