ナハルバレドのパレスチナ難民キャンプを根城にする武装組織ファタハ・イスラムに1日、
本格攻撃を仕掛けたレバノン軍は同日中にキャンプ周辺にあった同組織の狙撃地点などの拠点4カ所を制圧した。
交戦は2日午前にも続き、軍のヘリコプターがロケット弾を発射するなど戦闘は拡大した。
ロイター通信によると、ファタハ・イスラムの報道担当はロイター通信の電話取材に「誇りを賭けて投降しない」と強調した。
2日には新たな死亡者も出ている模様。
治安当局筋によると、戦闘は1日朝から行われ、キャンプ内で少なくとも16人、兵士3人が死亡した。
16人にファタハ・イスラムの戦闘員が何人含まれているのかは不明。
兵士ら77人が負傷したとしている。
軍部隊がキャンプ内に突入したのかも不明。軍は戦車、装甲車多数を動員、キャンプに砲撃など加えていた。
先月20日の戦闘開始以来、最大規模の攻撃となっている。制圧したのはキャンプ北部、東部の拠点。
軍は声明を出し、ファタハ・イスラム戦闘員の一部がキャンプ奥深くに逃走、
難民を盾にしていると述べ、難民に対し戦闘員をかくまわないよう要請している。
包囲網を狭めていくとも宣言した。1日の砲撃はファタハ・イスラムが同日未明、キャンプ周囲の軍拠点に加えた攻撃への報復としている。
5月20日の戦闘開始後、1日までに少なくとも84人が死亡。
兵士35人、ファタハ・イスラム戦闘員29人、民間人20人となっている。
レバノンでは1975年─90年に起きた内戦以来、最悪の軍事衝突となっている。
同キャンプのパレスチナ筋によると、砲撃で難民の居住区にも大きな被害が出た。
同キャンプには難民約4万人がいるが、パレスチナ指導者の求めで避難したのは約2万5000人となっている。
ttp://www.cnn.co.jp/world/CNN200706020002.html