人志松本特集の28日NTV「ゲツヨル」、視聴率3.5%!!
坂本龍一×天童荒太「少年とアフリカ」より
(日本人のモラルハザードについて話が進んだ後)
天童 なんででしょうね。
坂本 僕はダウンタウンのせいだと思う。
天童 面白くなってきた(笑)。
坂本 僕には、ダウンタウン理論というのがあるんですよ。
天童 そのこころは?(笑)。
坂本 ダウンタウン前とダウンタウン後で日本人の心は大きく変わった。
つまりね、ダウンタウンの原型は、僕らの世代にあるわけ。権威を信じない、笑いたい、失墜させたいというのは、一九六〇年代的でしょう?でもそれは、社会に権威があってこそ成り立つ方法で、六〇年代はそうだった。
でも、いまは反抗すべき権威はなくなっている。それなのに、なんとか権威を失墜させようとするあまり、倫理的な規範とか社会的なルールを壊そうとしてしまってるんだよね。
あれもこれも壊して当たり前、壊すのが普通なんだというところまで進んでしまうと、社会は崩れるしかない。いままで、面白おかしいかたちで、いちばん体現したのがダウンタウンだったと思う。
その前のお笑いを引っ張ってたのはビートたけしだけど、たけしの笑いの基本はやっぱり、挑発すべき権威というのがある時代のものだから、ダウンタウンとの間には大きな断絶があるよね。