【ワシントン=増満浩志】肉食恐竜が浅い湖を泳いだ際、後脚が水底を引っかいた跡とみら
れる化石を、欧米の研究チームがスペイン北部の1億2500万年前(白亜紀前期)の地層で
発見した。
米専門誌「ジオロジー」6月号に掲載された。
足跡は6対(計12個)で、計15メートルにわたっていた。いずれも幅15センチ、長さ50センチ
程度で、それぞれ2〜3本の引っかき跡から成る。左から右への水流に逆らって真っすぐ進もう
としたらしく、右脚の跡がすべて左斜め前へ向いていた。
研究チームは、かぎづめで引っかいた足跡の形状などから、後世に登場するティラノサウルス
などと同じ獣脚類の恐竜で、体重は浮力で支えられていたと推定。
「歩いていたのではなく、水深約3メートルの場所を、水鳥のように後脚2本で水をかき、進んで
いた」とみている。
(2007年5月25日11時4分 読売新聞)
ソース:
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20070525i102.htm