市債減へ初の目標値・・・福岡市長新運営計画の策定方針
福岡市の吉田宏市長は22日、定例記者会見で、来年度から取り組む新たな市政運営計画「福岡市2011
グランドデザイン(仮称)」の策定方針を発表した。4年間をめどに、行財政改革を一層進めることにし、市債
残高を減らす目標値を初めて設定するなど、2兆円を超える「借金」減らしに重点を置くという。
市の一般、企業、特別の3会計を合わせた市債(借金)の残高は2兆6189億円(当初予算ベースで今年度
末見込み)。総務省が導入した借金財政を示す指標「実質公債費比率」も2008年度に24・7%となる見込
みで、一部事業の起債が制限される25%に近付いている。
そのうえ、2013年度にピークを迎える職員の大量退職に伴う退職手当の増加や、11年度の九州新幹線開
通に伴うJR博多駅周辺整備など、支出がかさむ傾向が予想されることから、新計画では、財政健全化を中
心に据えることになった。
9月までに計画概要を作り、議会への報告などを経て、来年3月をめどに公表する予定。
吉田市長は「博多は九州の顔。百年の計を持ってやりたい」としたうえで「先送りできる(開発)事業は先送り
し、財政健全化の道筋をしっかり立てたい」と述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news006.htm