【岐阜県】
飛騨地方の田植えが追い込みを迎えた20日、車田と呼ばれる円形の水田に同心円状に苗を植える独特の作業が、
高山市上岡本町の観光施設「飛騨の里」であった。訪れた観光客は、風情漂う手植えに足を止めて見入った。
車田は、江戸時代以前から同市に伝わる農耕習俗で、現在は同市松之木町と新潟・佐渡にだけ残っている。
飛騨の里では「全国的にも珍しい車田を観光客に知ってもらおう」と1971年に円形の田を設け、
翌年から田植えと稲刈りを公開してきた。
松之木町の車田所有者平野正雄さん(80)家族3人と、施設職員1人が、頭にすげがさ、腰に苗入れのかごを下げた姿で作業した。
水田の中心にくいを打った後、外に向かって同心円状にもち米「たかやまもち」の苗を植えていった。
観光客は、昨年この車田で収穫したもち米で作った草もちに舌鼓を打ちながら、約1時間半の田植えを見守った。
もち米は9月下旬に収穫予定。 (田中綾音)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070521-00000007-cnc-l21