ピンクやオレンジ、黄色――。鮮やかな色彩が目を奪う。近鉄百貨店阿倍野本店8階の文具売り場。
壁面などに飾られた約100種類のバッグを前に、主婦や女子高生らが足を止め熱心に品定めしている。
ペンギンや象、カエルなどのかわいいイラストを描いたビニール製はお手軽な462円。売れ筋は、
ポリエステル製でファスナー付きポケットを備えたタイプで、イチゴやキウイなどの果実をプリントした
斬新な柄もあり、1890〜2310円。縦55センチ、横28センチで、小さく折り畳んで持ち運ぶこともできる。
奈良市から訪れた主婦(61)は「今使っている買い物袋は柄もないけれど、これなら楽しく使えそう」。
2月下旬から店頭に置いたが、一時品切れになったほどの人気だ。
改正法では、小売業者にレジ袋などの減量目標を策定するよう求めており、百貨店もマイバッグ普及
を図っている。1000〜2000円前後のバッグ6種類を販売する阪神百貨店。地下食品売り場で、
購入した総菜を花柄の袋にまとめていた大阪府吹田市の主婦(60)は「丈夫で軽いのがいいけど、
電車に乗るからデザインも大切」と話す。
同店では近く、精算時に商品を詰め替えなくてもいいよう、レジカゴにかぶせるタイプのナイロン製バッグ(2520円)
を発売する。便利さを追求する買い物客のリクエストに応えた商品だ。
大丸も今月、1680円のエコバッグの販売を始めた。これまで、ペットボトルの再生ポリエステルで作った
オリジナルの買い物袋はあったが、「中身が見えないよう留めボタンがあれば」という消費者の提案に
基づいて開発した。縦32・5センチ、横44・5センチのサイズで、保冷剤などを入れる内ポケットもある。
6月中旬には、日本百貨店協会が「Myスマートレジ袋」(500円)を全国266店で発売する予定。
百貨店にとっても、「環境」は重要なキーワードになりつつある。
http://osaka.yomiuri.co.jp/depa/de70518a.htm