「国内で車売れない」トヨタがこの先生きのこるには
米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜き去り、世界一メーカーの座が目前のトヨタ自動車。
だが、そのトヨタにも思い通りにいかない悩みがある。「足元の日本国内市場で車が売れない」問題だ。
国内の自動車需要(全需)は、2006年度の軽を除いた日本国内の新車販売は前年度比8.3%減の
358万台と、29年ぶりの低水準だ。登録車市場の低迷の原因としては、経済性や実用性を求めて
軽自動車に人気が移っている影響とされてきた。しかし、軽を加えても同4.1%減の561万台であり、
国内市場全体が収縮していることが鮮明になっている。
対策チームは、自動車という商品の枠内だけで解答は出さず、地域や社会全体の問題の中で
消費を喚起する自動車を改めて模索している。携帯電話などの情報関連の支出が増えた
若者の「車離れ」や、少子化による若年人口の減少による市場構造の変化を深刻に受け止め、
車が売れなくなった構造要因に真剣に目を向けざるを得ない。地域ごとの特性や家庭の年代構成、
消費者の行動なども踏まえて自動車市場全体を抜本的に洗い直そうというものだ。
少子化対策は政府でも有効策を打ち出せていない難題中の難問だ。それでも、トヨタの渡辺捷昭社長は
「国内市場を活性化するためには、何よりも市場創造型のいい商品を投入することだ。地域の活性化を含めて、
いろんな手を打っていきたい」と、社内チームの試みに大きな期待を寄せている。 (一部略)
http://www.j-cast.com/2007/05/18007623.html