インターネットといわずイントラネットといわず、いまネットワークというネットワークが、ビデオ・
クリップであふれかえっている。企業のネットワークも帯域幅の多くをストリーミング・ビデオに
占拠されており、一般業務にも支障が生じかねない状態だ。こうした状況の打開策としてまず思い
浮かぶのは、就業時間中にはビデオにアクセスさせないといった規則の制定や、大容量回線への
アップグレードといった対策であろう。だが、CIOなら、そうした極端な手に打って出るのは最後の
手段にしたい。その前に、まずは、帯域幅がどういう状況にあるのかをきちんと把握し、それに
基づいて適切な対策を講じるべきであろう。(中略)
CIOであれば、自分の会社で、どのくらいの社員がどれくらいの時間にわたってビデオ・クリップ
(ビデオ・コンテンツ)を見ているかといったことについても、きちんと把握しておられること
だろう。もし、つかんでいないという方がいれば、この機会に調べておかれたほうがよい。
ご存じのように、近年Webビデオが急激に普及していることもあって、しっかり管理しておかないと、
帯域幅がビデオに占領されてしまうといったトラブルが生じかねないからだ。
実際、最近のビデオ・コンテンツの氾濫ぶりはすさまじく、動画投稿サイトの「YouTube」によると、
同サイトだけでも、毎日100万件以上のストリーミング・ビデオが視聴されているという。
このように、ビデオ・クリップは、ここにきてネットワーク上でかつてないほど多くの帯域幅を占有
するようになった。そして、今や企業のネットワーク環境にも重大な影響を与えるようになっている
のである。
ビデオ・クリップの用途には娯楽用、ビジネス用の2とおりがあるが、まず娯楽用のほうに目を向け
ると、YouTubeに加え、CNNやESPNなどのニュース・サイトやスポーツ・サイトで公開されている膨大
な数のビデオが、就業時間中も絶えず従業員たちを誘惑している。またさらに、低価格のビデオ・
カメラと編集ソフトが、家族旅行の様子を撮影してオンラインで友人や同僚に見せたいと考える
人々の夢を、手軽に実現させるようになった。
(以下省略)
http://www.ciojp.com/contents/?id=00003828;t=0