中学校教諭から約1年半にわたり性的暴行を受け、被害を訴えたにもかかわらず、
学校側や教委が迅速な対策を取らなかったため、心的外傷後ストレス障害(PTSD)
になったとして、北海道東部の10代の女性が、この元教諭と当時の中学校長、地元
の町、道を相手取り、慰謝料や治療費など約1億500万円の損害賠償を求める訴え
を札幌地裁に起こしたことが10日、わかった。
訴えなどによると、女性は中学生だった2004年6月から、自宅や校内で、30代の
教諭から繰り返し性的暴行を受けた。06年に家族に被害を打ち明け、同年2月に
警察に被害届を提出。教諭は道青少年保護育成条例違反の疑いで逮捕され、児童
福祉法違反と強制わいせつ罪で実刑判決を受けて服役中。同年4月に懲戒免職処分
となっている。
家族は、中学校長に教諭を遠ざけるよう求め、校長は対応を約束したが、教諭の暴行は
続いた。家族は昨年2月に町教委に相談したが、「1週間後に再度話を聞きたい」と先延
ばしにされたため、警察に通報したという。町側は「迅速な対応を取り、できる範囲で対応
した」とし、道教委は「訴状の内容を検討している」と話している。
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