北海道えりも町の襟裳岬で、ラッコ(右)がゴマフアザラシにつきまとう映像を、写真家
の倉沢栄一さんが撮影した。ゴマフアザラシは、つきまとわれるのを嫌がっている様子で、
岩場の上まで追いかけてきたラッコに歯をむき出して、追い払うようなそぶりを見せていた
という。
ラッコは約5年前に岬に姿を現し、単独で暮らしていた。これまでも、何度かアザラシの
群れに近づいていくのが観察されている。倉沢さんは「1頭でいるのが寂しいのだろうか。
20年間、襟裳岬で観察を続けているが、エサや生息場所を争うでもなく、異種間で片方が
つきまとい、けんかになるのは珍しい」と話している。
アザラシなどのユニークな生態展示をしている旭山動物園(旭川市)の坂東元副園長は
「じゃれる相手が欲しくなったラッコが、アザラシに近づいたのかもしれない。集団で生活
するラッコが単独で暮らしていることも含め珍しい」と話している。
ttp://www.asahi.com/life/update/0511/TKY200705110053.html