高松塚古墳、「飛鳥美人」ひやり救出劇
極彩色壁画の修復保存に向けた高松塚古墳(奈良県明日香村、七世紀末―八世紀初め)の石室解体で、
文化庁は10日、「飛鳥美人」として知られる女子群像を描いた西壁石を石室から取り外した。クレーンでつり上げた
際に壁石が大きく揺れる場面もあったが、壁画に損傷はなかった。
取り外した壁石は高さ116センチ、幅79センチ、厚さ38センチ、重量515キロ。隣の壁石との継ぎ手(合欠=あいがき)を
外すのに「ころ」を使う手法を採った。
午後一時過ぎ、壁石にジャッキを装着して約1センチ浮かせ、床石とのすき間に「ころ」となる直径3ミリの金属棒とステンレス
薄板を挿入。壁石を40分ほどかけて約40センチ移動させた後、特殊機材で挟んでつり上げ、鋼材製の保護枠に収めた。
保護枠で梱包した壁石を解体現場から隣の作業スペースへ移す途中、クレーンで約50センチの高さにつり上げた際に
「ガチャン」と金属音が響いて大きく揺れた
おそーす
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20070511AT1G1003H10052007.html