雪梁舎俳句まつり、大賞2作
雪梁舎(せつりょうしゃ)美術館(新潟市西区)が主催する第8回雪梁舎俳句まつりが29日、
同美術館で開かれた。この1年に発行された最も優れた句集に贈られる宗左近(そうさこん)
俳句大賞に、谷さやんさん(49)=松山市=の「逢ひに行く」、若井新一さん(59)
=南魚沼市=の「冠雪」の2作品が選ばれた。
同まつりの審査員を務め、同美術館と縁の深かった詩人の故宗左近氏(昨年6月死去)にちなみ、
これまでの雪梁舎俳句大賞を改名した。俳人、作家らのアンケートで選ばれた候補作10冊から、
本紙読者文芸選者の黒田杏子氏、中原道夫氏らが公開審査した。
審査では、審査員4人の意見が対立、複数の大賞を認めることで決着した。谷さんの受賞作は
初句集で、審査では「田舎の諧謔(かいぎゃく)であり、ユニークだ」「叙情を基本に五七五を
生かした」との声が出た。一方、若井さんの作品は第3句集で、「農業一筋、雪国で土と闘い、
地に足がついている」などと評価された。
1997年の角川俳句賞受賞以降の句をまとめたという若井さんは「地味な句集だが、評価をいただけ
てうれしい」と話していた。
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=232312