http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/music/49751/slideshow/ http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/music/49751/ 障害乗り越え奏でる魂の旋律 掛屋剛志君14歳
キーボードの前に座った次の瞬間だった。情感豊かなメロディーが奏でられ、そこに澄
み通ったボーイソプラノが重なり合う。会場全体が14歳の小さな天才音楽家の世界に引
き込まれていった。
障害を克服して頑張る子供たちに光を当てる日本アムウェイの「第4回 One by
One アワード」で、「キッズ個人賞」に輝いた長崎県佐世保市の掛屋剛志(かけや
つよし)君(14)が28日、東京都渋谷区の日本アムウェイ本社ビルで行われた表彰式
で弾き語りを披露した。
賞はアムウェイが次代を担う子供たちのために取り組む社会貢献活動「One by
One こども基金」の一環で、今年4回目。掛屋君は知的障害や視覚障害などを乗り越
えて音楽活動に打ち込み、昨年にはCDデビューを果たした実績が認められた。
生後すぐに視覚障害や成長ホルモンの分泌不全などと診断された。その後も、病気を患
ったときに自己治癒力がないことなども判明。生まれてしばらくは両親が毎朝、状態を見
て、「よかった。まだ生きている」と胸をなで下ろす日々だったという。
だが3歳のときに鍵盤ハーモニカに出合い、楽器を奏でる楽しさを覚えたことが転機に
なった。
キーボードを触るようになると、5歳には作曲を始めるまでに。聴いた曲はすぐに覚え、
次々と演奏する。作曲した曲は100以上にのぼり、年間数十回のライブ活動もこなす。
拍手に包まれると、うれしそうに頭や肩を左右に揺らす。それが掛屋君にとっての最高
の瞬間だ。父親の孝志さん(45)は「みんなの拍手が剛志にパワーをくれている。これ
からも多くの出会いがあるし、それを手助けしていきたい」と話している。