フジテレビ深夜帯にて、アニメ『スカルマン THE SKULL MAN』が28日よりスタートする。故・石ノ
森章太郎氏のマンガを原作とするこのアニメは、スタイリッシュで強烈なインパクトを持つ髑髏の
仮面のダークヒーローと、それに翻弄される人々のドラマを描く注目作だ。
原作となる『怪奇ロマネスク劇画 スカルマン THE SKULL MAN』は、1970年に『週刊少年マガジ
ン』誌上で読み切り中編として発表され、後の『仮面ライダー』の原点ともなった作品。石ノ森氏が
自らの膨大な作品群のなかでも、とくに映像化を熱望していた作品だという。1998年からは『コミ
ックアルファ』誌にて石ノ森氏が原作、島本和彦氏が作画という形で再度マンガ化が行われたが、
今回のアニメ化にあたっては、そのどちらとも違う新たな設定がなされており、原作のダークなムー
ドを踏まえた上で、大幅なリファインが行われている。
今回のアニメ版『スカルマン THE SKULL MAN』は「架空の時代」の「架空の日本」が舞台。「影の
首都」と呼ばれる、巨大企業の支配下に置かれた閉鎖的都市で、ルポライター・御子神隼人が髑
髏の仮面の怪人、スカルマンの正体に迫っていくという内容。表題のヒーロー、スカルマンの正体
は最後まで明かされないという異色のミステリー的趣向が凝らされ、大人の視聴者に向けたハー
ドボイルドなエンターテインメント作品に仕上がっている。アニメ化に際しては、70年代末ごろから
80年代初頭にかけての雰囲気が念頭に置かれており、キャラクター造形や美術面など、随所に
昭和的な匂いを漂わせているのも見どころのひとつ。
監督は近作に『VANDREAD』『ストラトス・フォー』などを持つ、もりたけし氏。シリーズ構成・脚本・ス
カルマン&GROデザインは、『仮面ライダーアギト』『仮面ライダー THE FIRST』といった石ノ森特撮
作品にも参加した出渕裕氏が手がける。キャラクターデザイン&総作画監督は柴田淳氏(『ニニンが
シノブ伝』『住めば都のコスモス荘』など)、音楽は鷺巣詩郎氏(『新世紀エヴァンゲリオン』『BLEAC
H』など)が担当。そのほかデザイン面を中心に豪華なスタッフ編成が組まれている。アニメーション
制作は『鋼の錬金術師』『交響詩篇エウレカセブン』で知られるボンズ。
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/04/27/046/