http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=3964 交通事故で瀕死(ひんし)の重傷を負った犬を善意で動物病院に運び一命を救った拾い主が、自分
にふりかかってきた治療費に苦慮しているという南日本新聞の記事を受け、県内外から寄付金が寄
せられた。
犬は骨折した足を鹿児島大学動物病院=鹿児島市郡元1丁目=で手術、回復に向かっている。拾
い主の飲食店経営潮優二さん(43)=鹿児島市春山町=は「多くの人の好意で手術が受けられて
よかった」と喜んでいる。
犬は今月1日夜、同市宇宿町にある潮さんの店の前で車にはねられた。日曜日で店の近くに当番
医がいなかったため、潮さんの妻里美さん(42)が知り合いの動物病院まで車で運んだ。応急処置
で危機を脱したものの左後ろ足を骨折しており、早い手術が望まれていた。
窮状を知った人々から寄付の申し出が次々と寄せられた。潮さんによると、17日現在で14件の24
万3100円。なかには南日本新聞のホームページで知った岡山県のペットショップも、店頭で集め
た募金5万円を送ってきた。これとは別に、事故直後に治療を受けた動物病院にも直接持参した人
が5人計6000円あった。
一命を取り留めた犬は鹿大動物病院に移され13日、骨折部分に金属の板を添えて固定する手術
を受けた。
担当した獣医師の藤木誠准教授によると、老犬のため骨がつくのに通常より長い4、5カ月かかる見
込み。手術後は食欲が無く点滴を与えていたが、最近は食欲が出てきた。まだ立つことはできない
という。
10万円を寄付した長島町の男性(52)は「骨折していた野良猫を見つけ病院に連れて行ったが、骨
折から時間がたっていたため手術できないといわれたことがある。この犬も早く手術する方がいいと
思い、寄付を申し出た。役立ててもらえたのはよかった」と喜んだ。