横浜、大和、海老名市などで家庭用パイプ消臭・洗浄剤が配られ、警察などに問い合わせが相次いだ問題は、
横浜市のリフォーム関係の業者などが営業目的で配っていたことがわかり、横浜市は17日に、業者から話を聞く。
「なぞの錠剤」は住民に疑心暗鬼を生んだが、市は「市民にもっと丁寧に説明するようにしてほしい」と、錠剤騒ぎに
苦り切っている。
発端は、12日に横浜市南区の住宅を作業服を着た男性たちが訪れ、「近所で水道工事があるので」と錠剤を
渡そうとしたことだった。
応対した女性が「男性たちに、においがしたら、(錠剤を)入れて飲んでほしいと言われた」と市に届け出た。
市はその日のうちに南区のケースを発表し、水道局は「濁り水やにおいを防ぐために薬品を配ることはない」と
注意を呼びかけた。
翌日の報道などで知った市民から、「うちにも来た」「錠剤がまだある」と市や県警に問い合わせが殺到。
14日には58件の電話があるなど、これまで市に寄せられた問い合わせは102件に上った。
多くは「下水道工事をしており、悪臭がしたら下水に入れてほしい」と錠剤を渡していったケースだったが、「飲んで」
というものも1件あった。
そうするうちに、錠剤は市販されているパイプの消臭・洗浄剤と判明。
横浜市内のリフォーム業者が、配管洗浄工事などの勧誘のために配っていたことも次第に分かってきた。
業者は「新規開拓の営業のため配布していた」という。ほかにも複数の業者が配っているとみられる。
市は「家庭の排水設備は、それぞれの所有者が維持管理するもの」と一息つくが、業者の説明不足が騒ぎと
なっただけに、渋い顔だ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news002.htm