カプコン「ゾンビの手がちぎれたり、首が飛ぶ表現は笑ってほしい。でも日本人は残酷なものを笑わない」

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1 西洋人形(長屋)
★稲船氏が壁を乗り越えた例としては、Xbox 360用ソフト『デッドライジング』と『ロスト プラネット』の
開発が挙げられた。この2タイトルは、稲船氏に言わせると三重苦を背負っていたとか。
「Xbox 360は日本では売れない」、「『ロスト プラネット』のようなシューターゲームは日本では売れない」、
「海外市場を視野に入れたゲームは失敗する」という、ゲーム業界の3つのお約束だ。
当然、社内でも猛反対に会ったが、稲船氏はここで、「日本国内のデベロッパーだけではなく、
海外のメーカーをも見なくてはだめだ」と考えた。「『バイオハザード』がいくら売れたと言っても全世界で450万本、
『グランド・セフト・オート』は1000万本以上売れているという状況の中、
いかにしたら海外で売れるかをチャレンジして、学んでいかなくては」(稲船)。そこで、「新しいハードを買ったとき、ユ
ーザーは新しいものを求めている」という考えに支えられて、Xbox 360という新ハードにそのチャレンジを託したのだ。


 『デッドライジング』と『ロスト プラネット』は同時期に開発されたが、
とくに『デッドライジング』は最後まで「ヤバい」と言われ続けたとか。
開発チーム内では、「いや、これはおもしろい。日本人にはこのおもしろさはわからないけど、
俺たちと外人にだけはわかる」と慰めあっていたのだそうだ。海外では発売まえから好感触だったが、
稲船氏は、「ゾンビの手がちぎれたり、首が飛んだりという表現は、僕は笑ってほしかったんです。
でも、日本人は残酷なものを笑わない」と分析。同じ表現でも、外国人ならバカ笑いするところを日本人はひいてしまうのだ。
年齢別レイティングの問題とともに、こうした背景もあって日本版のソフトでは残酷な表現が削られた。
結果的には、そんな日本人の中でも「Xbox 360ユーザーはわかる人が多くて」(稲船)。

http://www.famitsu.com/game/news/2007/04/05/103,1175751300,69663,0,0.html?ref=rss