なんで日本人のF1ドライバーって下手糞で遅いの?

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1 偏屈男(東京都)
F1グランプリの華やかな開幕ウイークが終われば、本格的に世界水泳が始まる。
夏の終わりを迎えたオーストラリア・メルボルンは今、世界中の注目を集めている。
レバノンから移住したというタクシードライバーが言う。「ここは一年中、何かスポーツが
行われている。テニスにヨットレース、競馬も有名だし、週末はオージーボウル。最高の環境だよ」

 環境。オーストラリアGPを制したライコネンはフィンランド出身。
人口520万人余りの国は、多くの名ドライバーを輩出している。10年ほど前、
フィンランドの新聞「ヘルシンゴン・サノマ」の記者に聞いた話がよみがえる。
「裕福な家の子だけじゃなくて、貧しい家庭の子も同じようにカート場で走るのさ。
どこにでもサーキットはあるからね」

 環境。22歳でF1デビューという夢を果たし、いきなり表彰台に立ったルイス・ハミルトンは、
トリニダード・トバゴ出身のアフリカ系英国人の両親を持ち、F1史上初の黒人ドライバーと言われる。
8歳でカートと出合ってからすぐに頭角を現すと、多くの人に経済的援助を受けてきた。
サーキットに姿を見せた父は「家計だけでは無理だった」と話したというが、その才能は開花しようとしている。

 モータースポーツに限った話ではない。才能を発掘し育てるのは、環境だろう。
そして日本を考えると、子供たちがスポーツに接する機会があまりに少ないと思う。
「お受験に役に立つから」と体操教室に入学させる親はたくさん見るが「何が合っているか」
「何が好きか」なんて考え、選択肢を与える親は、少ない気がする。

 費用の問題も大きいだろう。“習い事”にお金がかかるのが日本。家計からの支出だって
限りはある。「裕福な子も貧しい家の子も」とはいかないのが現実だ。
だからこそ、考えてみたい。子供たちが自らの可能性を数多く見いだせるような、
環境って何だろう?スポーツ、そしてアスリートの社会的地位が高まったと感じる今だから、
何かできることはないか。レバノン人ドライバーに「日本はリッチな国だけど、住んでいて楽しいか?」
なんて聞かれないように。

http://www.sponichi.co.jp/sports/column/sportsbox/KFullNormal20070324171.html