AP通信は29日、アフガニスタン国営のアリアナ・アフガン航空が汚職体質、
粗末な経営管理や航空機リース料の未納などで重大な倒産の危機にあると報じた。
同社の元幹部らの話として伝えた。
同社は創設52年の歴史を持ち、イスラム強硬派勢力タリバーンが政権を握っていた時代も、
国際社会の経済制裁にもかかわらず、生き残ってきた。
仮に倒産となったらアフガン離発着の国際線の半分がなくなることになる。
アラブ首長国連邦(UAE)、インドやトルコへ定期運航している。
倒産はカルザイ大統領の指導力に疑問符を突き付けることにもなり、
政府は同社の75%の民営化を計画、民間投資家を探しているという。
今年2月に同社を退社した元幹部によると、機材の管理、点検、修理部門には
約500人の職員がいることになっているが、実際に勤務しているのは30人。
安全運航部門では、最大500ドル(約5万9000円)の賄賂で整備士や
操縦士に資格証明書を与えているという。
同社の債務は現在、約4100万ドル相当。航空機を借り入れている米ボーイング社には
1900万ドルが未払いとなっている。昨年の売上高は7400万ドルで、収益は約300万ドルだった。
欧州連合(EU)は、同航空の安全運航に問題があるとして、域内への乗り入れを禁止。
米大使館や国連関係職員は、同航空の利用を禁止されているという。
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200703300016.html