1994年から2004年に学校を卒業した氷河期世代がニートやフリーターになって孤立
「ネットや携帯電話がリアルな人間関係を代替している結果、社会問題が表に出てこなくなって
いるのではないか」。ある就職氷河期世代のフリーターからそんな話を聞いて、いろいろと
考えさせられた。
就職氷河期世代とは、就職難が続いた1994年から2004年に学校を卒業した人たちである。
昨今の景気回復で新卒の求人総数はバブル期並みに回復している。しかし、日本では
新卒一括採用時に就職を逃すと、「実務経験」が積めないため、ニートやフリーターに
甘んじることになりかねない。就職氷河期世代のなかには、景気回復から取り残され、
社会的に孤立している人も少なくない。
何人かの就職氷河期世代に話を聞いたところ、「このままほっておくと深刻な社会問題になる」と
いう声がいくつかあった。なかには、「暴動が起きるかも」という過激な声も聞かれた。
ネットが普及した時期と、就職氷河期が長引き、ニートやフリーターが増えていった時期とは重なる。
彼らが40代、50代になったときも、ネットの人間関係は途切れることなく、社会性を満足させる
ことができるのだろうか。
http://it.nikkei.co.jp/security/column/web_miyajima.aspx?n=MMITzt000013032007