ノリ 星野ジャパン「秘密兵器」に
文句なしの一発。4回無死、中村紀が黄金ルーキーの真ん中直球を叩きつぶした。
「上からバットをかぶせて打てました。納得できるスイング」。力で抑えにきた田中にプロの洗礼を浴びせた。
8日の西武戦で受けた死球でまだ左ひじは腫れている。10日の楽天戦は欠場。
だが、開幕までの出場選手登録へ弱音を吐いている暇はない。
「痛みは取れてないけど、風呂の中でもみほぐし血流を良くしながら内出血を散らしている」。
まさに手負いの一撃だった。
無類の勝負強さを買っているのが星野ジャパンだ。
「今回の代表には三塁手がいない。ノリが頑張っていれば年齢や過去は関係ない。
60人には入ってくるやろな」と田淵幸一ヘッド兼打撃コーチ(60)。
同コーチは阪神チーフ打撃コーチ時代の02年に理想の打撃フォームを集めたビデオを独自編集。
サミー・ソーサらメジャー屈指のスラッガーとともに中村紀を加え、同年のキャンプで浜中らに観賞させた経緯を持つ。
何より「代表には熱いヤツに来てほしい」(星野監督)というガッツも兼ね備えている。
「声援はありがたいの一言。期待に応えられる自分のスイングができるよう心掛けました」。
3・30ヤクルトとの開幕戦。スコアボードにこの日と同じ「5番サード・中村紀」の文字を灯(とも)すため、
ラストスパートに臨む。
http://news.www.infoseek.co.jp/sports/baseball/story/12sponichiFkfuln20070312001002/