福岡知事選 公明は模様眺め 自民と共闘 市長選連敗 来福の代表、触れず
福岡県知事選で4選を目指す麻生渡氏(67)をこれまで支えてきた公明党が、模様眺めを続け
ている。4日、福岡市を訪れた同党の太田昭宏代表は知事選に触れずじまい。福岡、北九州両
市長選で自民党と共闘した同党県本部は連敗ショックを引きずる上、4月8日の知事選投開票日
は同県議選、福岡市議選と重なっており、関係者からは「自分たちの選挙で精いっぱい」と本音も
漏れる。
「県本部にお任せしている段階。まだ相談はありません」。県議選、福岡市議選の応援に駆け
付けた太田代表は、知事選の対応について、記者団にそう述べるにとどめた。街頭演説でも知
事選には言及せず、麻生氏との接触もなかった。
今回の知事選で麻生氏は、主要政党の4選推薦禁止の方針を受け、政党推薦を受けない「県
民党」を掲げ、過去3回の「多党相乗り」構図が崩れた。自民党は県議の集会に麻生氏を招待す
るなど推薦候補並みの支援を始めたが、公明党県本部は「正式要請がなく、対応は白紙」(幹部)
のまま。連立与党を組む国政とは対応の違いが際立っている。
同党県議団の麻生県政の評価は「可もなく不可もない」。が、同党が重視する福祉政策では
「他県に比べ遅れている」との不満も残る。県議選では都市部を中心に公認・推薦候補を増やす
民主党などと競合が予想され、「知事選まで手が回らない。票のバーターができない麻生氏を応
援しても見返りが少ない」(県議)との声もある。
麻生氏は4日、「勝手連的な運動を起こしてもらえたらと思う」と公明党の自主的支援に期待を
表明。しかし、同党県本部幹部は「うちから声を掛けることはない。民主党推薦候補を当選させた
くはないが、自主投票もあり得る」と牽制(けんせい)した。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/20070305/20070305_002.shtml