ヤマハ、「HYFAX」買収 不二音響の全株式取得
ヤマハは21日、音響機器専門メーカーの不二音響
(東京都千代田区、資本金4960万円)を買収すると発表した。音響事業の強化が狙い。
不二音響の全発行済株式を保有する麻生(福岡県飯塚市)から22日付で全株式を譲り受ける。
取得金額は明らかにしていない。
ヤマハは今回、麻生からの申し入れに応じる形で不二音響の買収を決めた。
買収後、不二音響に役員を派遣するが、人数は未定。
不二音響は非常勤取締役が退任するが、磯部正弘社長や約80人の従業員に変更はない。
不二音響は、1946年創業の国内有数の音響機器専門メーカー。
主力の「HYFAX(ハイファックス)」ブランドの劇場用デジタルミキサーは、
歌舞伎座やサントリーホールなどへの納入実績があり、商業劇場などに圧倒的な強みを持つ。
2006年3月期の売上高は22億円、営業利益が1600万円。
麻生は医療関連のほか、環境関連、建設コンサルタントなど幅広い事業を手がけており、
「グループ経営の中で、音響機器事業だけが“とび地”のようになっており、
将来の発展に向けて株式譲渡先を探していた」(ヤマハ)という。
ヤマハは、業務用音響機器事業を将来成長に向けた柱の1つに位置づけて強化している。
今回、不二音響が保有する高い技術力や音響設計ノウハウをはじめ、顧客などの資産を
グループ内に取り込むことで事業強化が図れると判断した。買収後も「HYFAX」ブランドは継続する。
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