山梨日日新聞社(甲府市)の小林広・前論説委員長が執筆した社説で、神戸新聞と西日本新聞の社説の一部を盗用していた問題で
同社は20日、前論説委員長の執筆した社説15本で新たに他メディアからの盗用が判明したと発表、野口英一・社長兼会長が社長職を
辞任する考えを明らかにした。
同社によると、新たに盗用が判明した社説は2004年1月19日掲載の「国際コメ年」から07年2月5日掲載の「裁判員制度世論調査」
までの計15本。読売新聞から6本、朝日新聞と信濃毎日新聞から各4本、日本経済新聞から3本、毎日新聞から2本など6つのメディアの
社説や一般記事など計20本の記事から盗用した。
小林前論説委員長は、15本の社説について盗用を認め、社内調査委員会の聴取に対し、「不得意なテーマもあり、きつくなった。
(ほかの)新聞社は、同志のような意識になり、引き写しても許されるような考えになってしまった」などと話しているという。
同社は、問題が発覚した2月6日に社内調査委を発足させ、小林氏が論説委員長に就任した03年6月からの社説1146本を点検。
弁護士2人にも委員を依頼し、他社のスクラップ記事や取材ノートなど計2万点の資料と照合しながら、盗用の有無を調べてきた。
他の社説担当者の分に盗用はなかったとしている。
調査結果を受け、同社は20日付で小林・前論説委員長を懲戒解雇としたほか、管理監督責任を問い、西川勝仁常務を取締役に降格、
今村睦取締役編集局長を減俸20%3か月の処分とした。同社は21日から社説を当面休止するとしている。
野口社長は記者会見で「このようなことをするとは夢にも思わなかった。チェック体制が甘かったと言わざるを得ない」と話した。
山梨日日新聞の社説盗用、新たに15件…社長辞任へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070220i111.htm