【豪】イスラム教指導者「流刑者の末裔どもより我々の方がより大きな権利を持つ」
オーストラリアのイスラム指導者が、「手かせをされて来たアングロサクソンより、
我々イスラム教徒の方が豪州でより大きな権利を持つ」などと発言し、反発が
広がっている。同国が18世紀末、英国の流刑地として植民地化された
歴史的経緯を踏まえた発言だが、閣僚も不快感を表明するなど、白人と
イスラム教徒との潜在的な緊張関係を示す騒動となっている。
この発言をしたのは、エジプト出身で豪州市民権を持つイスラム高位指導者のヒラリ師。
エジプトのテレビ局のインタビューで、「アングロサクソンは豪州に手かせをされてやって来た。
我々イスラム教徒は自由な市民として、自分で切符を買って来た。国に対する権利は
我々の方が大きい」などと述べたとされる。
ヒラリ師は昨年10月の説法で、露出度の高い服装の女性を「包装していない肉」に例え、
「肉を外に放置すればネコが食べるだろうが、それはネコの責任ではない。女性も家の中に
いるか、ヘジャブ(スカーフ)を着けていれば問題は起こらない」などと発言し、女性団体から
非難を浴びて謝罪に追い込まれた経緯がある。これについても同師は今回のインタビューで、
「イスラム社会に対する計画的な陰謀」と豪州メディアなどを非難し、白人は「最大のうそつきだ」
と述べている。
豪州ではイスラム教徒によるテロ計画が発覚するなど、少数派のイスラム教徒に対する
警戒が強まっている。バンストーン移民相は、ヒラリ師の発言に対する怒りの声が政府に
多く寄せられていることを明かし、「豪州が嫌ならエジプトから帰ってくる必要はない」と公言している。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/news/20070117k0000m030037000c.html