20年以上のキャリアを持つ都内のベテラン保育士は、ある母親の言動に耳を疑った。
おもらしをした子供に貸した保育園のズボンを返却するよう促したときのことだ。
「保育園のものの方がすてきだから、譲ってくれない」。母親は真顔でそう答えたという。
「昔は言わなくてもアイロンをかけて返してくれた。(借りたものを返さないことが)悪いという
認識が感じられない。親に社会性がなくなってきています」。保育士は深い嘆息を漏らした。
この保育園では「子供が恥ずかしい思いをしないように」との配慮から園名をズボンの裏側に
書いていたが、以後、表に記すことにした。それでも返却率は悪く、10着あった替えズボンが
ゼロになったクラスもある。
告発は尽きない。
「ウチのたたみ方じゃない」と保育園が洗濯し、たたんだ子供服を突き返す▽「パチンコで負けたから」と
、お金を借りに来る▽熱が39度もある子供を預けに来て、「平熱ですから」と平然と言う▽子供の体調が
朝よりも悪化したことを伝えようとしたが、携帯電話がつながらず、後で理由を尋ねると、「忘年会中だから
電源を切っていた」と答えた…。すべて、複数の保育士が目の当たりにした親の姿だ。
子供を教育する立場にある親の、子供以下の振る舞い−。幼児教育関係者は“親育て”の負担が増したと
口を揃(そろ)える。
「これまで現場は、子供の保育80%、(親などの)家庭20%の割合で力を注いできた。現在は、
保育と家庭が半々です」
都内のある公立保育園長の実感だ。
続きはそーすで
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/seikatsu/070109/skt070109000.htm