韓国人の“進出”
シンガポールの不動産市場が活況を呈している。事務所だけでなく高級マンションの売れ行きも好調だ。
地元紙に興味深い記事が載っていた。
1990年代、当地で不動産投資をする外国人のうち、隣国の
インドネシアやマレーシア人以外で多かったのは、香港と中東出身者だったという。
でも、その潮流が変わり、今ではインド人がトップらしい。香港人は投資先を上海など中国本土に移し、代わりに
経済成長著しいインドのマネーが流入しているというわけだ。確かにビジネス街でエレベーターに乗ると、
インド系ビジネスマンばかりで、「一体ここはどこの国だ?」と戸惑うことがしばしばある。
そして、インド人の他に不動産投資が急増している外国人が韓国人なのだという。
サムスンなど韓国企業の進出は目覚ましいものがある。子供に英語や中国語教育を受けさせるため、
当地を選ぶ韓国人一家も少なくない。でもマンションを購入するとなると、
ある程度の資金と覚悟が必要だろう。日本人の場合、なかなかそうはいかない。
だが、韓国人は海外移住にそれほど抵抗感のない民族だ。
韓国は今、政治が不安定で経済の先行きは不透明さを増している。北朝鮮の核問題もある。
シンガポールに限らず、東南アジアに住居を構える韓国人が増えているとも聞く。
マネーを持つ韓国人の“脱出”が始まっているのかもしれない。
http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070108/wld070108002.htm