ヒット作が競い合う漫画の激戦区「週刊少年ジャンプ」で連載を続け、9月で満30年を迎えた。
「こち亀」の略称でおなじみの「こちら葛飾区亀有公園前派出所」。単行本は151巻、累計1億3500万部を超える。
「原動力は漫画を描く楽しさ。100%の力を発揮して描き続けられた。つらいことなんて全然ない」。
生き残りの厳しさから「楽しい」などと公言するのは遠慮してきたが、「30年超えるんだから、もういいや」。
主人公の警察官「両さん」が同僚や住民らを巻き込み、破天荒な言動を繰り出すギャグ漫画。
20周年の96年からテレビアニメ化され、ファン層が広がった。描く内容も変わってきたという。
「マニアックに描いていたのが、初めて読む人にも分かりやすいように解説を入れたり、
過去の話を紹介しながら進めるようになった。もちろん長年の読者に向けて描く回もある」
連載はずっと眠気との戦いで「お酒は敵」。プラモデルや音楽、お祭り……物語はさまざまなうんちくに支えられているが、
新しい要素を加えるため熱心に取材する。カメラを持たせれば走り回って撮影し、終わるとぜいぜいいうほど。
「アイデアをぎゅうぎゅう詰めにして、やっぱり面白いねと言われるように突っ走っていきたい」
30年を記念し、他の漫画家とのコラボレーションや、作品データを収めたCD−ROM付きの本「超こち亀」(15日発売)など
関連企画も目白押しだ。
http://flower98.sakura.ne.jp/diary/archives/2006/09/10-week/