米食品医薬品局(FDA)は28日、体細胞クローン技術で生み出した牛、豚、
ヤギの肉とミルクについて、「通常の肉などと違いはなく、食品として安全だ」とする
報告書案を発表した。
一般の意見を90日間受け付けた後、報告書を正式にまとめ、食品としての販売を
世界で初めて認可する。
しかし、表示の義務づけなどをめぐって消費者団体などが反発しており、
今後、曲折が予想される。
クローン動物の食品化について、FDAは2003年に「ほとんど危険はない」との報告書を
出したが、さらに安全性を確認するまでの措置として、業界には食品化の自粛を要請した。
クローンやその子孫に関するデータを集め、分析を続けてきた。
今回、「通常の肉などと違いはない」と結論を出したことで、FDAは製品に「クローン」との
表示も義務づけない意向。ただ、「クローン不使用」と言った表示は、条件付きで
認められる可能性があるものの、消費者からの反発に加え、
食品業界にも消費者の肉・乳製品離れを懸念する声がある。
認可されれば、日本など海外へも輸出される可能性があるという。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061229it16.htm