民主党は政権政策を打ち出したが、矛盾だらけだ。一番大きいのは年金問題。例えば、基礎年金は全部税金にするとは謳っている。
だが、岡田・前原の時代には消費税をそのために3パーセント上げると言っていた。ところが小沢代表は消費税は上げない、
そのままだと言っている。
はっきりいえば、民主党は、小沢代表と議員の多くが事実上分裂している。民主党の多くが本当は小沢代表が好きじゃない、
しかし、小沢代表にコンプレックスを持っている。民主党の中で小沢代表だけが細川連立政権で政権をとったことがあるから
だ。だから、「小沢さんならもしかしたら参議院選挙で勝って、政権をとれるかもしれない」、と考えた。
ところが実際小沢代表が党首になってみて、どうもやり方が違うことに戸惑っている。小沢代表はそれまで、民主党が政権を
取るためには自民党が出した政策に対して、対案を出してきた。ところが、対案を出しても良いのは自民党にとられてしまう。
「構造改革」も、「郵政民営化」も、最初に言い出したのは民主党だ。
そこで小沢代表は対案をだすのではなく、かつての社会党のようにただ「反対!」と言うという戦術をとっている。そのために、
民主党の中では不満が相当出てきている。民主党はいまや事実上の内部分裂が起きてもおかしくない状況にあるのだ。だが
、とにかく参議院選挙までは小沢代表のお手並み拝見ということになっている。
ということで、自民党の支持率が下がっても民主党の支持率が上がらない。国民の支持が得られないからだ。安倍首相は、
民主党の下手さに救われている部分があるといえる。小沢民主に助けられて安倍首相は支持率を持ち直すことができるのか。
それともこのまま40パーセントを切ることになるのか。
安倍自民、小沢民主にとっても、その命運を占うのは来年夏の参議院選挙であるのは間違いない。
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