自民党の加藤紘一元幹事長が18日、「テロルの真犯人」(講談社)を出版した。
8月15日に山形県鶴岡市の実家と事務所が右翼団体幹部に放火された体験をもとに、
言論に対するテロが生まれる土壌を考察した内容だ。
加藤氏は同書の中で、「『時代の空気』が靖国神社を参拝する首相を選び、
テロで言論を封殺しようとする卑劣な犯行を招いた」と指摘。その背景に、
靖国神社の「偏りのある歴史観」などが若者に影響を与えていると危惧(きぐ)している。
加藤氏は事件後、96年に産業廃棄物処分場の建設にからみ、町長が襲撃された
岐阜県御嵩町での暴力追放集会に出席するなど、「言論と暴力」をテーマに積極的に
発言を続けている。新著でも「代議士として国民の負託を受けている以上、
発言を曲げるつもりはない」と強調している。
http://www.asahi.com/national/update/1218/TKY200612180314.html