Microsoftは、自社の「Office Open XML」フォーマットをEcmaの標準として承認する採決で
反対票を投じたIBMなどの批判勢力に反論している。IBMによると、同フォーマットは、プロ
プライエタリ製品をXMLで文書化したベンダー主導仕様にすぎないとしている。
Ecma Internationalは12月6日、総会後にOffice OpenXMLを新標準としての承認を発表し、
同フォーマットがISO標準採用への迅速なプロセスを2007年1月に開始すると述べた。
IBMのオープンソース・標準担当副社長、ボブ・スーター氏がブログ投稿の中で、「IBMは
本日、EcmaでのMicrosoftのOpen XML規格の承認においてノーと投票した。われわれは
過去数カ月で、ISO標準のODF(OpenDocument Format)の方がOpen XMLよりもずっと
優れている理由を明確にしたと思う」と述べている。
「ODFは今日、世界が競争、革新、顧客のコスト削減を促進するために必要としているものだ。
今回の件は、真のオープン標準とプロプライエタリ製品をXMLで文書化したベンダー主導規格の
対決の例だ。ODFは未来に関するものであり、Open XMLは過去に関するものだ。われわれは
未来に投票した」(スーター氏)
Microsoftでインフォメーションワーカービジネス戦略を担当するゼネラルマネジャー、アラン・
イェーツ氏は米eWEEKの取材で、「標準承認の投票は賛成が20票で、反対はIBMの1票だった」
と述べている。
イェーツ氏によると、この結果は、IBMがこの問題をめぐってほかのメンバーから孤立している
ことを示すものであり、また「同社の立場を示すものでもある」という。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0612/11/news061.html