【ロサンゼルス8日宮城武文】米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)がこのほど発表した
報告書によると、イラク軍と治安部隊が自立できるようになるには3年から5年が必要だと指摘した。
これは同研究所の上級研究員で元国防省高官のアンソニー・コーデスマン氏の執筆によるもので、
1年半から2年でイラク軍の自立は可能としている米軍の評価と大きな食い違いをみせている。
「イラク軍の発展と内戦の挑戦」と題した報告書では、「現状レベルの米軍と同盟国軍の支援そして
顧問団の努力に現実のイラク軍は頼らざるを得ず、それは少なくとも2008年まで、おそらく2010年
まで続くだろう」としている。
また同報告書は「米軍と同盟国軍の大幅な削減は永久的に中止する必要がある。イラク軍は単純に言って
自国の防衛の重荷を負う準備ができていない」と指摘、性急な段階的削減、早期撤退論に警告を発している。
コーデスマン氏は何度もイラクを訪れ、現地の専門家と対話を重ね、イラク軍と治安部隊の装備欠如や
人員不足、イラク軍部や内務省内での腐敗が深刻であることを指摘している。
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/061210-225058.html