松川町上片桐の冒険家大沢茂男さん(82)が、27年連続で元日に挑んでいるネパール・
エベレスト山中の「氷河湖初泳ぎ」に来年も挑戦、12日に出発する。今回は同国ポカラの
国際山岳博物館に桜の植樹も行う計画で、桜の苗木30本を一足先に6日、ネパールに向け
送り出した。
大沢さんがエベレスト中腹の氷河湖ゴラクシェプ湖(標高五、二五〇メートル付近)で元日
初泳ぎに挑戦するようになったのは、一九八〇年から。氷点下一五度の寒さの中、湖に張った
厚さ約五〇センチの氷をピッケルで割って行い、これまで二十一回成功している。
この間、大沢さんは「挑戦を支えてくれるヒマラヤと現地の人々に、微力ながらささげたい」
と、エベレスト街道にリンゴや桜を植え、現地の子どもたちに奨学金を贈る活動も続けてきた。
国際山岳博物館への植樹は、ネパール山岳協会が大沢さんの挑戦をたたえて昨年から同館に
写真と足跡の展示をしたのを、今年一月に見学して感激したのがきっかけ。同館周辺に樹木が
ほとんどなかったことから、植樹を申し出て、自分の畑でソメイヨシノの苗木を育て準備して
きた。
大沢さん自身は十二日に出発。十四日にはネパールのカトマンズに到着し、氷河湖を目指す。
この三十年間、百三十五キロを背負って歩くなどのトレーニングを毎日続けているといい、
二十二回目の元日初泳ぎの成功に向け、意欲を燃やしている。
http://www.chunichi.co.jp/00/ngn/20061207/lcl_____ngn_____001.shtml