翠星 石だらけの環境でも健やかに伸びやかに

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1几帳面でずか、
ハマナスの増殖に道 白山の翠星高、栽培法を考案
 白山市指定天然記念物「竹松海岸はまなす群生地」でハマナス増殖を進める同市の翠星高は九日までに、
発芽しにくく砂丘地に移植しても育ちにくいハマナスを増やすために効果的な栽培法を見つけた。果実収穫後直ちに種を採取して蒔(ま)く「採り蒔き」で発芽させ、
砂丘には複数株を合わせて植えるのが着実な栽培法だと分かった。十一日、竹松海岸の五間長山で地元有志とともに苗八百株を移植する。

 翠星高では、二年前に竹松海岸はまなす群生地でハマナスを増やしていく運動を、地元の「ハマナスを育てる出城ボランティア会」とともに始めた。
発芽や移植について、同校では小杉克実教諭が担当し、グリーンデザイン研究会の生徒が研究を進めた。

 増殖法として当初、発芽を促すため硬い殻に覆われた種子を硫酸で溶かし発芽を促す方法を採用。しかし、発芽率は約50%と低く、挿(さ)し木法もうまく育たず断念した。
「採り蒔き」を試したところ、発芽率は約80%になった。

 苗に育ってからも翠星高より水環境が悪い砂丘地に植え替えると、約一年たってもほとんど根付いていないことが分かった。
五、六株を一緒に合植すると、株同士が成長を競い、生命力の強い一株が深く根を下ろすとみている。

 十一日に移植する苗は採り蒔きで育てた約九百株のうち、よりすぐった約八百株で、三〇―四〇センチになっている。
グリーンデザイン研究会の三年生玉田周平君は「先輩から引き継いだ大切な事業を成功させ、ハマナスがこの地域から広がることを願う」と話した。
http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20061110004.htm