渡辺竜王がコンピ将棋世界一と初の平手
将棋の渡辺明竜王(22)と今年5月の「世界コンピュータ将棋選手権」の優勝ソフト
「ボナンザ」が来年3月、激突する。日本将棋連盟の米長邦雄会長(63)が17日、
都内ホテルで行われた会見で明らかにした。トッププロがソフトと平手の公開対局で戦う
のは初めての試みだ。将棋界初のインターネット棋戦「大和証券杯ネット将棋・最強戦」
(来年4月スタート)に先立って実施するもの。ソフトの解析能力が第一人者にどこまで
通用するか、注目だ。
注目カードが実現する。ボナンザの対戦相手に指名された渡辺竜王は共同会見に登場すると
「負けるとは思ってません」と言い切った。偶然にもボナンザはこの日、市販化されたばかり。
開発者の保木邦仁氏(30)は「非常に光栄」とのコメントを寄せた。そのボナンザが昨年
半ばにインターネットで取り込める将棋ソフトとして世に出ると、優秀さを渡辺はいち早く
認めていた。
将棋のソフトは昨年から注目を集め始めた。昨年5月の世界コンピュータ将棋選手権を
制した「激指」がアマチュア竜王戦に特別参加すると、予選を連勝で突破してベスト16に
進出した。強さを脅威に感じた日本将棋連盟は、同年10月にプロ棋士が無断でソフトと
対局してはいけないという禁止令を出したほどだ。
その一方、同月の国際将棋フォーラムでは米長会長が「プロ対ソフトの団体対抗戦も企画
したい」との構想を明らかにしている。今年6月に日本将棋連盟で発足させた「Shogi
・Super−Brain研究会」の中でも、コンピューター対棋士でお互いの思考回路の
分析を目標に掲げている。それを具体化させた。
http://www.nikkansports.com/general/p-gn-tp0-20061118-118321.html