2006/11/14 朝日新聞 オピニオン欄 元東亜日報社長へのインタビュー
米韓 休戦当時のしこりなお
――最近の複雑な米韓関係の背景は。
「休戦協定を結ぶとき、韓国の李承晩政権だけが協定締結を拒否し、直前に北朝鮮側の捕虜を釈放して
混乱させた。韓国は全世界を敵に回し、休戦に抵抗した。米には当時の恨みが残っている。一方で韓国は
主要なプレーヤーとは言えないのに6者協議になっても主席代表を頻繁に代え、北の問題にあやかる形で
日本を牽制しようとしている」
「朝鮮半島は日本の植民地支配から解放されて60年もたつのに、朝鮮戦争や核問題で一度も落ち着かなず、
今や世界中を騒ぎに巻き込んだ。韓国も北朝鮮も、当事者として世界に謝罪すべきだ」
――謝罪ですか。
「私は中学1年の時に解放を迎えた。それまで『日本語だけ話せ』と言われていたのが、一夜にして、日本語を
話せば殴られるような激変を体験した。心のよりどころが何かわからなくなった。頼るのは歴史だと思ったが、
韓国人の手による満足な朝鮮史は一つもなかった。図書館では戦前の新聞が閲覧者によってカミソリで
切られた。学徒動員や創氏改名など、自分の家系に不利な記事を切り取ればなかったことになる、という
浅はかな考えからだ。韓国は一時的な問題で騒ぐが、本質を見失い、歴史観の主流がない。04年に父親が
憲兵だと言うことを知らずに暴露されて辞任した与党ウリ党の辛基南議長が良い例だ。事故の不勉強に
気づかないのだ」
日韓 メディアの役割大きい
「骨太の歴史観、歴史のメーンストリーム(主流)を相互につくりだすことだ。例えば私は、20世紀のアジアで
もっとも影響力のあった人物は毛沢東だと思うが、中国という国や毛沢東をアジアできちんと見つめて書
いた本は極めて少ない。いまだに豪州の学者、ロス・テリル氏による伝記をしのぐ作品は読んだことがない。
伊藤博文などの客観的な伝記や骨太の日本論は、日本でも中国でも見あたらない。韓国では植民地時代は
無条件に悪と断じ、自国の歴史も有史以来、常に偉大だったとしているため、まともな歴史書がない」
ソース
http://ranobe.com/up/src/up149199.jpg 一部略