【年金】行き過ぎた少子化でお先真っ暗の日本
年金削減に揺れる「老人大国」日本(下)
▲病気になっても寝込めない
東京に住むある75歳の高齢者は、一人で身動きが取れないため、老人病院で余生を送っている。ところが、先月病院の医院長から
「退院するか、病室料として1日1万円を支払うか、してほしい」と言われた。この老人はこれまで年金をすべてはたいて
毎月の医療費(16万円)を納めてきた。この老人に、月に30万円を支払える能力はない。そこで、うわさを頼りに他の老人病院を探し当てた。
部屋は4人部屋で、医療費は月24万円となった。このため、年金だけでも足りず、とうとう貯金までも解約してしまった。これも、
政府が制度を改革したことによるしわ寄せだ。
日本政府は、療養病床に入院している高齢者を3段階に分類し、病状の最も軽い第1段階の患者に対して支給される医療保険を
20〜30%削減している。
これにより、病院は国から保険料を受け取ることができなくなったため、患者に医療費を上乗せするよう要求するか、あるいは
退院するよう勧めているのだ。
このような第1段階の患者は、療養病床に入院している高齢者の約半分を占めるという。
こうした状況の中、病院に入院せずに、家や介護施設で余生を送るよう促しているわけだが、問題は、少子化によりこれらの高齢者の
面倒を見る家族がいないほか、公共介護施設も十分に整えられていない、ということだ。
その上、日本政府は38万個の療養病床数を、2012年までには15万個にまで大幅に減らすという方針を打ち出している。
つづく
東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員
朝鮮日報
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/10/21/20061021000034.html