【天声人語】あたらしいせかいのはじまりだ(-@∀@)

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1番組の途中ですが名無しです
 ここはどこだろう。まっくらだ。ワタシがだれなのかもわからない。まわりには、ワタシのような
ものはいないようだ。これから、どうなるのだろうか。

 てがかりは、とおいかすかなきおくにしかない。いつかどこかで、ふたつのものがあわさって
ワタシというものがはじまったようなのだ。まだみてはいないが、このそとには、せかいというひろい
ところがあるらしい。そこには、オトコといういきものとオンナといういきものがいて、それがであって
あたらしいいのちができる、ときいたきおくがある。

 ワタシは、ひにひにおおきくなってきた。せまいこのばしょではきゅうくつだ。そろそろ、せかいのほう
にうつるころなのだろうか。

 「カッパ」といういきもののせかいでは、そとへのでぐちで、きかれるそうだ。アクタガワリュウノスケさん
によると、チチオヤが、ハハオヤのおなかにむかっていう。「おまえは、このせかいへうまれてくるかどうか、
よくかんがえたうえでへんじをしろ」。「いやだ」といえば、でなくてもいいらしい。

 あれあれっ、そとへおしだされそうだ。すごいあつりょくだ。だれも、でたいかどうかきいてくれない。
きかれても、なんといえばいいのかわからないが、きかれないのもちょっとさびしい。

 ついに、そとへでた。ひかりがまぶしい。あたらしいせかいのはじまりだ。からだに、ちからがわいて
くるようなきがした。ワタシをあのくらいところではぐくんでくれたオンナのひとが、ワタシのハハオヤの
ハハオヤだとは、まだしらなかった。
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