大証の相場操縦、元副理事長に逆転有罪

大阪証券取引所（大証）を舞台にした個別株オプションの不正取引事件で、証券取引法違反（相場操縦）の罪に問われた元大証副理事長・野口卓夫被告（６９）の控訴審判決公判が６日、
大阪高裁であった。

島敏男裁判長は、無罪とした１審・大阪地裁判決を破棄し、懲役１年、執行猶予３年の逆転有罪判決を言い渡した。１審判決は無罪の理由を「出来高作りが目的で相場操縦ではない」としていたが、
島裁判長は「出来高を仮装した行為は違法」との判断を示した。

判決によると、野口被告は、大証の株券オプション取引が東京証券取引所よりも繁盛していると投資家に誤解させる目的で、１９９８年１２月〜２０００年３月の間、
自らが理事会に無断で設立した大証関連会社（解散）などを使い、同一人が売りと買いを同時に行う「仮装取引」や、通謀相手と同額の売りと買いを行う「なれ合い取引」を計５９３回行った。

判決理由で、島裁判長は「出来高という市場にとって重要な情報に偽装を加えた」と認定し、「実際の需要に基づかない出来高を信頼して参入した者の損害は小さいとは言えない」と指摘した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061006i211.htm?from=main2

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