「先生が車の要求伝言」 愛媛県の臓器売買事件
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=IBR&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006100401000994 愛媛県宇和島市の宇和島徳洲会病院が実施した生体腎移植をめぐる臓器売買事件で、
臓器移植法違反容疑で逮捕された仲介役の松下知子容疑者(59)が、執刀した万波誠医師
(65)から手術後に臓器提供者(ドナー)の乗用車要求を伝言する電話があったと話している
ことが4日、分かった。
松下容疑者に同日接見した弁護士が明らかにした。宇和島署捜査本部にも同様の供述を
しているという。万波医師は同日夜、共同通信の取材に対し「絶対していない」と全面的に
否定した。捜査本部は、別人が電話をかけた可能性も含め、供述の信ぴょう性について慎重
に捜査している。
弁護士によると、松下容疑者は手術後、万波医師を名乗る男性から「ドナーから『約束の車は
まだか』という話がわたしのところにあったから伝える」と電話を受けた。車の提供を督促する
ようなことは言われなかったという。松下容疑者は「単純なメッセンジャーのような感じだった」と
話しているという。松下容疑者は「ドナーから相談を受けたという知人から『他人同士の腎臓
移植なら300万円が相場だ』と電話で要求された」とも話した。逮捕されるまで、法律に違反
しているという認識はなかったという。
調べでは、松下容疑者はドナーの女性(59)に借金200万円の返済と300万円の謝礼を
約束。女性を自分の妹と偽り、昨年九月二十八日、万波医師の執刀で、内縁関係にある患者
の山下鈴夫容疑者(59)=同容疑で逮捕=に女性の腎臓を移植し、謝礼として昨年十一月
に現金30万円、今年四月に新車の乗用車1台を渡した疑い。
万波医師は取材に対し「(松下容疑者に)電話したことはないし、番号も知らない。絶対
していない。(金品授受があったことも)全然知らない。今でも疑わしいと思っている」と関与
を全面的に否定した。ドナーの女性は捜査本部の調べに「何度も頼まれ提供を断り切れ
なかった」と供述しているという。