オトコ専用「パナップ」

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131番組の途中ですが名無しです
「パナップ喰うかぁ」
ス-ツを脱ぎ捨てると、縦じわでよれよれのコンビニ袋からパナップを取り出した。蓋を開く。
既に表面を濡らし、俺のパナップは俺が食すのを待つ。
袋を逆さにして、ゴソゴソ振ると、スプーンがそこにあった。
「俺の越中一本のスプーンだぜ」声に出していう。
「男はやっぱパナップ」
やおら袋の脇から、ズルムケ状態のスプーンを取り出す、スプーンでパナップをこね回す、
「ヌリュッ、ヌチョッ」音が俺の食欲中枢を更に刺激する。
「パナップたまんねぇ」扱きに合わせて、身体を上下させる。
「男のパナップにゃあこれだよ」フタに付いたイチゴソースを舐め取る。
「スッ、スッ、スッ、スッ」顔から熱くなり、やがて頭の中が真っ白になる。
「イチゴ、イチゴ」「パナップはイチゴ」
頃合いをみてゴッソリ掬い取る。俺はパナップの上の部分が好きだ。
赤いソースが豊富にかかり、溶けかけたパナップの表面を、涎をたらして、腰を振り、左手でカップ持ったまま、舌でヌルヌルとパナップを味わう。
パナップを喰う俺は、日本一の伊達男になっていた。
「ちきしょう誰かに見せてやりテェよ」最高潮が近付くと、いつもそう思った。フタをもう一度舐め取り、パナップに喰らいつくと、男へ向かってまっしぐらだ。
「イチゴを喰ってやる」「越中一本のほんまもんのイチゴ」
「うりゃ、そりゃ」「ズリュッ、ブチュッ」しぶきを飛ばしながら、カップの底をめざす。
「たまんねぇよ」頭の奥から、激しいうねりが起こった。やがて奔流となり、俺を悩ます。
-キーーーーーン- -頭いてぇ- 一気に喰いすぎた報いが俺を襲い、俺は崖っ淵に立つ。
「きたっ」俺は拳をこめかみにあて、それに耐える。奔流は治まろうとしていた。
「よしっ!男一匹 ! 」「ハムッハフハフハフッ!!」
冷えた柔肉を押し分けて、白い底面がしゃくり出される。
真っ白い時間が過ぎ、目の前が現実に戻る。