福岡市の3児死亡事故など、飲酒運転による悲惨な事故が相次ぐ中、飲酒したドライバーに
代わって車を運転する「運転代行サービス業」への関心が高まっている。特に取り締まりが
強化された12日以降、西日本各地の繁華街では依頼が急増、業者側は急きょ乗務員を
増やすなど、対応に追われている。警察庁によると、代行業者は全国で約6000。年々
増加はしているが、公共交通網が発達した都市部での認知度は低く、業者は「我々も飲酒
運転撲滅の一翼を担っていることを知ってもらいたい」と、PR強化の検討を始めた。
関係者によると、運転代行はタクシー料金より割高だが、飲酒してもマイカーごと帰宅できる
ため、翌日も使う予定がある場合などに便利。1980年ごろから車での移動が多い地方都市
を中心に普及したが、東京や大阪などでは業者は少なく、サービス自体もあまり知られてい
なかった。ところが、最近、飲酒運転に対する批判が高まったこともあり、依頼や問い合わせ
が急増。都市部でもにわかに注目を集めている。
これまでに比べ、2割近く利用が増えたという鳥取県米子市の「日本交通米子営業所」は
「以前は断られていた『20分、30分待ち』でも待ってもらえるようになった」。大阪市
淀川区の「オーケー代行運転」も「料金システムや営業時間など、これまで利用したことの
ない客からの問い合わせが増えた」と話す。
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20060914p101.htm