定年退職後、ボウリングを始めた神戸市の96歳の男性が、日本ボウリング場協会から
「全国長寿ボウラー番付」の横綱に認定され、「日本最高齢ボウラー」の称号を受けた。
ぴんと背筋を伸ばした美しい姿勢から、正確な投球でピンをなぎ倒す。今もアベレージは
160-170。「昔は200以上を出しとった。どうもスコアが伸びん」。かくしゃく
とした笑顔で語る姿は、まさに“敬老”にふさわしい。(横田良平)
同市北区南五葉六の香西一雄さん。同協会加盟の全国五百六十七のボウリング場の調査を
もとに、月一回以上楽しむプレーヤーを年齢順にまとめた番付の男性編で、東横綱筆頭と
なった。ガス会社を定年退職後、神戸市老人体育大学に入学。ほかの競技も試したが、
ストライクの爽快(そうかい)感に引かれてボウリングを選択。「ボウリング場が一番楽しい」
といい、今も週に三日はプレーしている。
助走は五歩。ゆったりしたフォームから、正確無比なボールをレーンに走らせる。緩く
カーブがかかったボールは、引き寄せられるようにヘッドピンをとらえる。ストライクや
スペアが決まるたび、同僚と喜ぶ姿は若い者と変わらない。
「ボウリングは一投目で決着をつけなあかん」。ヘッドピンを外す、スペアを取り損なう
などのミスが気に入らず、「昔は二百以上を出しとったが…」と嘆く。
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000110875.shtml