鉄鋼大手各社は7日、07年3月期の業績見通しを上方修正した。自動車向けなど高級鋼を中心とする旺盛な鋼材需要に支えられた上半期の好調さが、
下半期も続くと見込むため。06年9月中間期の中間配当も、
新日本製鉄、神戸製鋼所が14年ぶりに復活させるなど
大手5社がそろって実施を決定した。
新日鉄は通期の連結業績予想について、売上高を4月発表時より
1000億円多い4兆1000億円、当期利益を同200億円増の3000億円に修正。
JFEホールディングスは売上高を同400億円増の3兆1600億円、
当期利益を同100億円増の2800億円とした。7日は神戸製鋼所、
日新製鋼が従来予想より増収増益に修正した。
住友金属工業も7月末に上方修正している。
各社は自動車用鋼板などについて取引先と価格交渉を続けているが、
新日鉄の藤原信義副社長は7日の記者会見で「(値上げを)ご理解頂けると思う」と述べ、
下半期の小幅な値上げ実施に手応えを表明した。
同社の業績予想にはこうした見通しも織り込んでおり、
アジア市場での需給改善も含めた販売価格の上昇分は、
約150億円の増益要因になるという。
http://www.asahi.com/business/update/0907/150.html