http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000101888.shtml 温泉でくつろいだ後は人形劇を-。神戸市北区の有馬温泉で、笑いとお色気をち
りばめた大人向けの人形劇が上演されている。宿泊スタイルが変化し、食事を
宿で取らない「泊食分離」が好まれる中、温泉街での新たな遊びの仕掛けを模
索する有馬温泉旅館協同組合などが企画した。(太中麻美)
人形劇の公演は、温泉街にある「有馬の工房」で三日まで。尼崎市の人形劇作
家飯室(いむろ)康一さん(58)が人形を操り、オリジナル作二作を演じる。
田舎のヘルスセンターを舞台に、惑星から“降格”された「冥王星さん」らが登場。
傷ついた心を癒やしに訪れ、動物らによるステージショーに慰められる-というス
トーリー。客を楽しませるのが、ちょっぴりお色気の香り。ウシはテーブルに寝そ
べり、ライトの下で怪しげに足を交差。センターで働く高齢の女性は赤いネグリ
ジェ姿で「冥王星さん」に寄りかかる。
「自由にプランを組みたいお客さんに対応できる仕掛けを作っていきたい」と、同
組合の増田兵右衛門理事長(54)。有馬玩具博物館の西田昭夫館長(59)の
提案を受け、取り組んだ。狙い通り、温泉街をそぞろ歩きする人たちが立ち寄る。
西田館長は「人形劇は子ども向けというイメージだが、文楽や浄瑠璃などは大人
の娯楽だった」と解説する。一方で、お盆の時期には子ども向けの劇を上演し、
親子連れに好評だった。