欧州連合(EU)は25日、ブリュッセルで開いた緊急外相理事会で、レバノン南部で停戦を監視する、
国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に最大6900人の要員を派遣することで一致した。
国連は総勢1万5000人体制を目指しており、EUが主導することで、編成に道筋がついた。
EUでは、フランスが2000人の派遣を表明し、イタリアは3000人規模の派遣用意があるとしている。
EU議長国・フィンランドのトゥオミオヤ外相は記者会見で、「EUは5600〜6900人の要員を提供できる」
と述べた。
一方、アイルランドのアハーン外相は「EUとして8000〜9000人規模になる可能性もある」と記者団に語った。
プローディ伊首相は同日、これを受けて、「イタリア部隊の先遣隊を29日にも派遣できる」と表明した。
緊急外相理事会に出席したアナン国連事務総長は「必要な戦力の半分が確保された。
信頼に足る部隊の編成が可能になる」と評価した。
一方、アナン氏は、国連が9月初めの展開を目指す3500人規模の先遣隊について、
「数日内にレバノンに派遣する必要がある」と強調。アナン氏は近くレバノンとイスラエルを訪れる方針で、
先遣隊派遣の最終準備を行う。
アナン氏はまた、イタリアとフランスが意欲を示している増強後の暫定軍の指揮権について、フランスが
来年2月まで執り、その後は3000人規模の派遣を申し出ているイタリアに引き継ぐことを提案した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20060826it03.htm