弾道ミサイル防衛を担当する米海軍のヒックス少将は16日、北朝鮮が開発を進める中長朝距離弾道
ミサイルに対処するため、海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載したイージス艦6隻を年内に太平洋に
配備する方針を表明した。
米南部アラバマ州で開催されていた国防関係の会議後に語ったもので、ロイター通信によると、同少将は
イージス艦を太平洋に配備することで、長距離ミサイル「テポドン」だけでなく、中距離弾道ミサイル「ノドン」
への対処が可能になり、「選択肢が広がる」と説明した。
米海軍は北朝鮮のミサイル発射に備え、横須賀基地(神奈川県)のイージス艦2隻を日本海に展開させる
など警戒にあたった。8月には最も進んだ弾道ミサイル迎撃能力を持つとされるイージス巡洋艦シャイロを
同基地に配備する方針で、同少将の言及した6隻の中には同艦も含まれているものとみられる。
日本はイージス艦を4隻保有し、さらに2隻の配備が決まっている。
このほか、日米は7月には弾道ミサイルを迎撃する米軍の地対空ミサイル、パトリオット(PAC3)を沖縄県の
米軍嘉手納基地などに前倒しして配備し、年内に一部運用を始めると発表するなど、北朝鮮の弾道ミサイル
開発をにらんだ動きを加速させている。
http://www.sankei.co.jp/news/060817/kok091.htm