【ワシントン=五十嵐文】1945年8月に広島、長崎で原爆により被爆した日本人男性3人が4日、
ワシントン郊外にある米スミソニアン航空宇宙博物館新館を訪れ、
広島に原爆を投下したB29爆撃機「エノラ・ゲイ」の完全復元機を見学した。
広島で14歳の時に被爆した横浜市の佐藤良生さん(75)は、
「この飛行機に私たちはやられたんだというのが印象だ。
米国民は憎んでいないが、米政府は被爆者に謝ってほしい」と強調。
同じく広島で被爆した東京都港区の児玉昭太郎さん(76)は
「ああいうもの(エノラ・ゲイ)は本当は見たくもないが、飛行機自体に罪はない。
原爆を落とせと命じた人が戦争犯罪人だ」と悔しさをにじませた。
長崎で被爆したさいたま市の吉村和弘さん(65)は、
「米政府がまず核兵器を捨て、作らないようにすべきだ」と訴えた。
同博物館新館はエノラ・ゲイを目玉展示品の1つとして2003年12月にオープンした。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060805i511.htm